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「NISAには何か裏があるのでは」小倉優子さんの発言について解説【NISA制度の政治的目的とは】

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タレント小倉優子さんのTV番組”がっぽりNEWS2024”での発言が話題になっています。

 

「NISAには手を出していません。

国が推してるじゃないですか。

何か裏があるんじゃないかと思って。

私、株やってたからわかるんですよ。

リーマンショックですごい暴落して痛い目あいました。」

 

過去に株で投資をされていたそうなので、以前記事で紹介した

”投資を知らない、興味がないから疑う”

というわけではないようです。

 

 

果たしてNISAには本当に裏があるのか。

投資をしていない人にもわかりやすいように解説していきます。

 

 

”裏がある”の意味

 

まず小倉優子さんの発言の”裏がある”とはどういう意味なのでしょうか。

 

「NISAには手を出していません。

国が推してるじゃないですか。

何か裏があるんじゃないかと思って。

私、株やってたからわかるんですよ。

リーマンショックですごい暴落して痛い目あいました。

 

”裏がある”という言葉の意味を調べると、

”自分にとって都合の良い話を持ちかけられた場合、その話には表に出ない隠れた事情が潜んでいると疑うべきという意味”

とあります。

 

さらに小倉優子さんの発言の後半部分、

リーマンショックですごい暴落して痛い目あいました。」

から、

”裏がある=損をする”

という意味であり

"政府が投資を進めるということは、それを利用することで自分たちが知らない事情により損をするのではないか”

という考えであると読み取れます。

 

 

結論:NISAに政治的な目的はあるが”裏”はない

 

結論から言うと、NISAに裏はありません。

その理由について解説していきます。

 

 

理由1.NISAは商品ではなく制度

よく勘違いされがちですが、そもそもNISAとは特定の商品のことではなく、

”投資で得た利益に税金がかからなくなる制度”

のことです。

 

CMなどで”つみたてNISA”というワードが有名になったことで

”国がつみたてNISAという投資を勧めている”

と思っている人がいます。

そもそもつみたてNISAとは、

”NISA制度を利用して行うつみたて投資(毎月定額の積立型投資)”

という意味です。

投資を行うのであれば当然利益に税金がかからない方が良いに決まっています。

 

つまり、

”政府がNISAを勧めている”

というのは、政府がNISAというものに投資すると儲かると言っているのではなく、

「投資をするならNISA制度を利用すると税金がかかりません」

と言っているのです。

 

 

 

理由2.投資はゼロサムゲームではなくプラスサムゲーム

ゼロサムゲームとは、

”参加者が一定の資産を奪い合う(総和がゼロになる)状況”のことです。

 

今回のケースで例えるならば、

参加者は投資者と政府で、”投資をした人が損した分政府が利益を得られる”

という構図になります。

つまり、政府が国民からお金を回収するために損をするNISAを勧めているという状況であるという考えです。

 

”投資=騙される・罠がある”と思っている人はおそらくこのイメージが強いのだと思います。

正確に言えば、「FX」や「暗号資産」など”投機”と呼ばれるものについては、投資者間で利益を奪い合うようなゼロサムゲームの構図に近いです。

 

しかし、この考え方は間違いです

投資の本質はゼロサムゲームではありません。

 

そもそも投資というのは、事業に出資することを意味します。

投資者が企業に出資し、企業がその資金を元に事業を行い、利益に応じて投資者に還元するということです。

また、企業の事業資金が増えると企業活動が積極的になり経済活動が活発になり、国としても税収が増え財政が潤います。

 

つまり、

  • 投資家:企業の利益に応じて利益を得られる
  • 政府 :経済が活発になり税収が増える

という利益の相関関係となります。

 

このように、参加者全員が得をする可能性がある状況を”プラスサムゲーム”といいます。

政府は国民を騙すどころか、国民がで投資の成功することが望ましいのです。

 

 

理由3.政府がNISAを推奨する目的は公表済み

以下は金融庁のHPから抜粋したものです。

 

新しいNISA制度の概要と改正の狙い

金融庁 総合政策局 総合政策課 総合政策監理官 三浦 知宏

2020年度税制改正大綱では、NISA制度の見直し・延長が決定された。

これは、NI SA制度の政策目的である成長資金の供給拡大を促しつつ、家計の安定的な資産 形成をさらに推し進めていくことが目的である。

当局としても、24年から の円滑なスタートに向け、周知・広報活動を行っていく方針だ。

引用:金融庁HP

 

この文から国がNISAを推奨する目的は、

  • 成長資金(金融機関の貸付資金)の拡大
  • 家計の安定的な資産形成を推し進める

の2つであるということがわかります。

 

理由.2で挙げたように、NISAの目的は投資家にとっての条件を良くして投資を促すことが政府の目的です。

国民に損をさせることが目的ではなく、金融庁としてすでに公表済みです。

 

 

NISAは利用すべきだが投資にはリスクがある

 

NISAは投資をする上で利用すべき制度ですが、投資そのものにはリスクはつきものです。

小倉優子さんの発言にも

リーマンショックで痛い目にあった」

とあるように投資で損失を出してしまったことが発端となっています。

 

小倉優子さんは言うなれば、NISA制度に対してというより、投資そのものに対して疑心暗鬼になっていると考えられます。

 

 

初心者が注意すべき投資のリスク

投資は必ず余剰資金で行う

余剰資金とは、

”生活費や必要な貯蓄を除いたお金”のことです。

 

今年から始まる新NISAで危惧されていることの1つとして、余剰資金を越えて投資してしまうことが指摘されています。

投資は長く続けることで高い確率で資産を形成することができます。

しかし、投資信託の約6割が開始から3年以内に解約されいているという調査結果があります。

急な出費などで投資に回している資金が必要なり、マイナスや利益がほとんどない状態で売却してしまうケースが多いのが現状です。

投資は余剰資金で行うことが重要です。

 

FXや暗号資産の割合

FXや暗号資産は正確には”投機”と呼ばれ、安く買って高く売ることで利益を出すものです。

 

裏を返せばその陰で高く買って安く売っている人がいることになり、先に述べたように投資者間で利益を奪い合うゼロサムゲームの構図に近いものがあります。

つまり、ベテランやプロの投資家が相手になるわけです。

 

初心者にはかなりハードルが高いため、投資資金のうち大半をこれらに費やすのはお勧めできません。

 

レバレッジ信用取引)の利用

レバレッジ信用取引とは、

自己資金より大きな金額分の取引ができる制度のことです。

結果によっては大きな利益を得られる可能性もありますが、失敗すれば投資金をすべて失うどころか”追証”と言って、追加でお金を支払わなければいけなくなる場合もあります。

 

 

 

まとめ

  • NISAに政治的目的はあるが投資者を騙すような”裏”はない
  • そもそも投資はプラスサムゲームであり、投資者の損失が政府の利益になるわけではない
  • 投機と呼ばれる一部の投資は投資者間で利益を奪い合うゼロサムゲームの構図に近い
  • NISAは非課税制度であり投資をする上では利用すべき
  • 投資そのものにはリスクがあるため、投資初心者は注意が必要

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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