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【FXする前に読むべき漫画】「FX戦士くるみちゃん」から学ぶ、”投資で失敗してしまう2つの要因”を解説|1番の敵は自分自身?

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この記事では、

”「FX戦士くるみちゃん」に学ぶ投資で失敗する要因”

について

わかりやすく解説していきます

「FX戦士くるみちゃん」とは

「FX戦士くるみちゃん」とは、”でむにゃん氏”が原作のFX(外国為替証拠金取引)を題材にした漫画です。

女子大生の主人公くるみ、そしてそのの周囲の人々がFXを中心として巻き起こすストーリーが描かれています。

専門用語の使用は最小限に留められており、FXに詳しくない人でも楽しむことができます。

元々は新都社という投稿サイトで連載されていました漫画でしたが、FXの怖さや人間が壊れていく様のリアルな描写が話題となり、2021年にコミック化されました。

原作者のでむにゃん氏は、

「この漫画はテクニックや勝ち方を学べる漫画ではないため、細かな部分で実際のFXとは異なる場合がある」

と述べています。

 

 

「FX戦士くるみちゃん」の冒頭あらすじ

―とある明かりの消えた部屋で、頭を抱えながらPCに向かう女の子。

「神様お願いします...このお金はダメなんです...」

「叶うなら時間を巻き戻してください」

そう心の声を発しているのが、主人公のくるみです。

一体、何があったのでしょうか。

この物語の始まりは、くるみがまだ中学生だった2008年に遡ります。

―ある日くるみが学校から帰宅すると、くるみの母が部屋でうなだれているのを発見します。

母は家族で内緒でFXに手を出し、家のお金を勝手に使い込んだ結果、2,000万円もの大金を溶かしてしまったのです。

くるみはショックを受けますが、自分も働くと言い出します。

しかし母はそれを認めず、単身赴任中の夫(くるみの父)にバレる前になんとかしようと朝から深夜まで必死に働きます。

しかし、肉体的にも精神的にも追い詰められた母は、夫が単身赴任から帰ってくるその日、自ら命を絶ってしまいました。

ひとしきり終えた後、父はくるみに言います。

「なあ...くるみ...FXなんてするんじゃないぞ...」

「うん...わかってるよ...」

そう答えたくるみですが、背後に隠したくるみの手の中には、母の「FXトレード日誌」がありました。

―それから時は経ち2014年。

20歳になったくるみは誓います。

「奪われた2,000万円は私が取り返す...!」

かくして、”FX戦士”としてのくるみの戦いが幕を開けたのです。

 

 

投資で失敗してしまう2つの要因

「FX戦士くるみちゃん」の作中には、FX取引で失敗してしまう場面が何度も出てきます。

その中で紹介されている2つの要因を、投資をする上での注意点として見ていきましょう。

FX未経験の方も、すでにしている方も知っておいて損はないものとなっています。

 

1. 確証バイアス

確証バイアスとは、自分の偏った考え方や思い込みを無意識に正当化しようと行動する心理状態のことです。

確証バイアスに陥ってしまうと、自分を客観的に見ることができず、自分に都合が良い情報だけにしか目がいかなくなり、”自分は正しい判断ができている”と錯覚してしまいます。

特に昨今のインターネット社会においては、得られる情報が自分の求めているものに偏る傾向が強く、確証バイアスに陥りやすい環境と言えるでしょう。

「FX戦士くるみちゃん」の作中には、次のように書かれています。

確証バイアス

相場に於いて言えば

自分の持っているポジションを正当化させるために

都合の良い情報のみを集め

投資材料を都合良く解釈し

都合の悪い情報は軽視する

個人投資家が陥りやすい心理傾向である

引用:「FX戦士くるみちゃん」第18話

 

FXにおいてチャートを予測するためのパターンは無数に存在しており、それらを多く知るほどに、今の状況がどのパターンに当てはまるのかという判断が難しくなってします。

自分がノーポジション(FXで取引中じゃない状態)であれば冷静に分析し、それが正しいかを見極めることができるかもしれません。

しかし、自分がポジションを持っている場合は、それができなくなる可能性があります。

 

例えば、あなたが1ドル155円のときに10万ドル(1,550万円分)購入し、ドルを高くなったら売って利益を得ようと機会を伺っているとします(=買いポジション)。

もし、相場が155円→159円となった場合、そのタイミングで売れば1,590万円で売れるため、40万円の利益となります。

しかし、あなたが、

  • 過去に似たパターンで、売らずに持ち続けてさらに儲かった経験がある
  • あと10万円の利益が出たら欲しいものが買える
  • あと10万円の利益が出たら今月のFX収支が±0になる

というような状況だった場合、

”もっと儲けたい”

という気持ちが芽生えるでしょう。

その気持ちが強すぎると、確証バイアスに陥ってしまう危険性があります。

もし確証バイアスに陥ってしまうと、

”このパターンは160円まで上がるのはず”

と考えて疑わず、その根拠となるデータや経験だけが頭に浮かび、そうではないものは考えなくなってしまいます。

さらに、もしその後ドル円が159円→158.5円→158円と徐々に下がってしまったとしても、

”自分の意見は正しい”

と信じ切っているため、160円になるまで売るという判断ができなくなってしまいます。

もっと儲けたいという”欲”が正常な判断力を失わせ、利益が得られる機会を逃してしまうことになってしまいます。

 

 

2. プロスペクト理論

プロスペクト理論とは、人間は利益を得る喜びの大きさよりも、損失による苦しみの大きさのほうが2倍以上大きいということを証明する理論です。

プロスペクト理論には、

  • リスク回避性
  • 損失回避性

という2つの行動心理があります。

これについて、「FX戦士くるみちゃん」の作中で次のような例題が紹介されています。

あなたはAとBのどちらを選択しますでしょうか。

問題
  • 例題.1 

A:100%の確率で180万円もらえる

B:90%の確率で200万円もらえるが10%の確率で何ももらえない

  • 例題.2

A:100%の確率で180万円罰金を払う

B:90%の確率で200万円罰金を払うが10%の確率で支払わなくてもよい

 

※例題1も例題2もAとBの期待値は同じ

 

どちらの例題もAとBの期待値は同じなので、例題1のBも平均で180万円もらえるし、例題2のBも平均で180万円支払うことになります。

そのため、多くの人々にアンケートを取ると性格や好みで判断が分かれ、どちらの例題も結果がAとBに分かれるはずです。

しかし、実際の結果はそうならず、例題1はAのほうが圧倒的に多く、例題2はBのほうが圧倒的に多いという結果になってしまうのです。

なぜこのような結果になるのでしょうか。

例題1でAが多くなったのは、お金が手に入らない可能性をリスクとして強く感じそれを避けるためにBを選ぶと選択をする人が多かったためです。

この行動心理をリスク回避性”と言います。

例題2でBが多くなったのは、損をしない可能性を非常に魅力的に感じそれを選ぶという選択をする人が多かったためです。

この行動心理を損失回避性”と言います。

では、これらの行動心理は投資にどのような影響を与えるのでしょうか。

「FX戦士くるみちゃん」の作中には、次のように書かれています。

相場の世界では含み損を抱えた際

「損切りを先延ばしにする」という行動で表れる

それも含み損が拡大し限界をも迎えると

心の奥にしまっていたある疑念が急速に表面化していく

もしかして自分はもう助からないのではないか...?

そうなるとこれまで見えていた世界が180度変わる

引用:FX戦士くるみちゃん第18話

 

損切とは、利益がマイナスの状態でその利益を確定させる行為のことです。

例えば、あなたが1ドル155円のときに10万ドル(1,550万円分)売り、ドルが安くなったら買い戻そうと機会を伺っているとします(=売りポジション)。

※投資は先に売って後から買うという方法が可能

もしドル円が155円→160円となった場合、その時点で買い戻すと1,600万円必要なため50万円マイナスとなり、含み損が50万円ある状態となります。

この場合、これ以上損失が大きくならないようにマイナスでも買い戻すことが損切りです。

しかし、

”お金が手に入らない事態は避けたい”

”損をしたくない”

という人間の心理が損失が確定してしまう損切りを躊躇させ、

”プラスになるまで売らない”

という判断をさせてしまいます。

そうなると、もしドル円が161円→162円→163円と徐々に上がり含み損が大きくなり続けたとしても、もう後に引き返すことができなくなってしまいます。

「それならプラスになるまでずっと持ち続ければいいじゃん」

と思われるかもしれませんが、FXには”ロスカット”というものが存在します。

日本の証券会社でFXする場合、証券会社に証拠金を預けることでその25倍の金額まで取引することができるようになります。

それをレバレッジ取引”と言います。

レバレッジ取引の場合、含み損の額が証拠金の50%超えてしまうと、その時点で強制的に取引されてしまいます。

その強制取引のことをロスカット”と言います。

例えば、証拠金100万円、レバレッジ25倍の場合は最大で2,500万円分の取引が可能になりますが、含み損が50万円を越えた時点で強制的に取引されてしまいます。

ロスカットは強制的に行われるので、”待つ”という選択はできません。

ちなみに、「FX戦士くるみちゃん」の主人公くるみは海外の証券会社を利用していたようで、レバレッジ25倍以上で取引をしていたようです。

 

 

自分の異常事態に気付けるかが重要

人間は特定の条件下において、一定の傾向を持った心理状態になってしまうということがわかりました。

しかし、自分が冷静な判断ができない状況にあるとき、熱くなりすぎて客観性を失っているとき、確証バイアスとプロスペクト理論という存在を知っておくことで、その状況に気づくことができる可能性があります。

「FX戦士くるみちゃん」を投資環境に置いてたまに読み返すのも良いかもしれません。

 

 

まとめ

  • 確証バイアスにより正常な判断力ができなくなり、利益が得られる機会を逃してしまうことになる可能性がある
  • プロスペクト理論にあるリスク回避性、損失回避性により損切りを避けた結果、さらに損失を大きくしてしまう可能性がある
  • 確証バイアスとプロスペクト理論という存在を知っておくことで、自分の判断力が正常でないことに気付ける可能性がある

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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